校長コラム No.1 (2025/06/25)

【校長コラム 令和7年度 第1号】

鉾一生の力に未来を託して



 6月21日、伝統の山王祭が終わりました。今年のテーマは「Magic ~解き放て 103年分の魔法~」でした。文化祭実行委員会委員長の須藤さんの、「全員が最高の思い出に残るような、過去一を誇る文化祭を創り上げる!」という熱く明確な目標のもと、実行委員、生徒会のメンバーを中心に、全生徒の力を結集し、まさしく103年の歴史に宿る“魔法”が解き放たれたような、夢と感動に満ちた二日間となりました。

 私が生徒たちにお願いしたのは、自分たちが楽しむだけでなく、来場されたお客様一人一人を“おもてなしの心”で温かく迎え、愛と想像力と協働の力で、人を笑顔にし、楽しませる努力を惜しまないこと。それを生徒たちは見事に実践し、文化祭全体が優しさと活気に包まれました。

 そんな幸福な時間がある一方で、6月23日には「沖縄慰霊の日を迎えました。私たちが、80年前の戦争の記憶と向き合い、今ある平和が多くの尊い犠牲の上に成り立っていることを心に刻む日です。そして、世界に目を向ければ、今なお各地で紛争や衝突が続いており、平和は決して当たり前のものではないことを痛感させられます。

 そうした不安定な現実があるからこそ、私は山王祭で生徒たちが見せてくれた「人を思いやる心」「協力して何かを創り上げる姿」「想像力を形にするエネルギー」に、未来への大きな希望を感じています。平和は遠い政治の話ではなく、日々の生活の中で他者を思いやる行為の積み重ねの先にあります。

 若者の皆さんへ。君たちの中には、確かに未来を変える力が宿っています。仲間と共に創り上げたこの山王祭のように、困難に向き合い、対話し、協力し、想像力を発揮する力を、社会の中でも大切にしていってください。希望を手放さず、学び続け、自分と他者の未来に責任を持てる、そんな存在でいてほしいと願っています。

6月 学校長 飯山美都子